記事
/2008/07/04掲載
母親の急病や体調不良時にも活躍!
墨田区の新事業を支える
「病児保育を作る会」
墨田区が七月から、子どもを保育施設などに預けていない母親が急病や体調不良で子どもの世話ができない時に、訪問保育を行う「在宅子育てママ緊急ショートサポート」を始めた。保育を行うのは子育て経験があり同区の「子育て支援ボランティア養成講座」を修了した女性や保育士・看護師などの有資格者だ。
今回の支援策は“在宅子育て”の母親向けだが、同区が事業を委託した「病児保育を作る会」は、子どもが発熱や体調不良などで保育園に通わせることができないが、両親が仕事を休めない家庭を対象とした訪問型の病児保育を専門としている。埼玉県や都内に住む仕事を持つ親や保育・医療関係者らが相互に結びついて、二〇〇五年十一月末からNPO法人となり、現在は埼玉県川越市、所沢市や墨田区、江戸川区、葛飾区などを中心に、四十人の保育スタッフを抱えている。登録者数は約四百人で、当日の依頼を含む対応率は九割を維持している。代表の賀川祐二さん(41)(千葉県船橋市)によると「利用の八割を零−二歳児が占め、うち一歳児が半数」だ。体調の悪い子どもが見知らぬ人に看病されることに抵抗感を示さないのかは気になるが、現場で困ったという声は聞かないという。利用者は看護師、公務員、教師、会社員など、立場上休めなかったり、一人親で欠勤が退職につながる恐れのある場合が多い。
“病児保育”も増えつつあるが
費用面で利用しにくい場合も
病児保育を事業として確立した例は、〇五年四月に江東区、中央区で訪問型保育を始めた「フローレンス」(駒崎弘樹代表、中央区新川)が早く、現在は利用可能地域を都内十三区に拡大した。〇七年秋から診療所併設型の病児保育室を開設した江戸川区東小岩、同区南篠崎町の「わんぱくクリニック」のように医療関係者の協力を得られる例はまだ少ない。病後児については江東区豊洲の「たけうちこどもクリニック」や葛飾区が病後児保育事業を委託した砂原保育園「とまと」(同区西亀有)は専用保育室があり、区民を中心に平日だけ回復期にある子どもを預かっている。さまざまなサービスが少しずつ登場しているが、現実に使えるかは費用面の問題も大きく、区の補助がある施設は二千円から四千円台で利用できるが、時間単位で千円を超える訪問保育の利用料金は、墨田区のような利用者補助(一時間五百円の助成金)がないと手が届きにくい。「(病児保育に関する)社会基盤が整備されることが本来の活動目的なので、ほかの法人が増えていくのはむしろうれしい」と賀川さんは語るが、まだ需要に対する供給が満たされる状況からは遠い。
「病児保育を作る会」に関する問い合わせは同会TEL:3616・1727へ。
Database Factory